マリリンモンローになりたかった少年Jは、過酷な現実に幾度も幾度もぶちあたり、しかしそれでも強く強くその枝をのばして生きていく。
今でなら、性同一性障害という病名を当てはめられるのだろうか。
いや、Jはそんな枠にははまらない。
JはJなのだ。名付けを必要としていない。
それがJを苦しめるかもしれないが、また一方で救うことにもなると思えるのは私だけだろうか。
愛すべきJの一生をあなたも見てみるといい。
ただし、特に2巻は、それなりに身に覚えがある人にとってはトリガーになり得る程過酷である。
覚悟を決めて読むべき作品。
さあ、Jと共に1940年代から1980年代、激動の人生を歩こう。
以下、もう少し詳しいあらすじ。でもなるべく核心は隠したつもり。
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優しかった父親は職をなくした後にアル中になった。そんな父親を許容し、家族の危機を救おうとしたJの選択は、しかし最悪の事態を招いた。
ギムナジウム時代に唯一、「好きだ」と言いいあい抱き合った人は、
その直後にJを拒絶し、その想いごと否定して保身をはかった。
ニューヨークのキャバレーで稼ぎ頭になっても、Jはどこかうつろだ。
信頼し合うべきオーナーは、Jを深層で軽蔑し、他の人物を愛した。
Jに「ママだったら良かったのに……」とまで言わしめた人物を。
オーナーとその人物。
この2人の、「意図されていない裏切り」が、Jからまた、全てを奪った。
そして居場所をなくしたJは突然に知ることになる。
Jのあこがれ、モンローの死を。
モンローの死によって、全ての希望は失われたかに見えた。
けれど、Jは愛されていた。誰から?
Jにはまだ、光り輝く希望が残されていた。それは何?
その答えを見つけるのは、この本を読んだあなた自身にお願いしたい。
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